発達障害の子にとっての通級という場所

発達障害の子にとっての通級という場所

発達障害の子供にとって、学級の選び方は迷いどころの一つだと思います。

通常学級?特別支援学級?それとも特別支援学校?

うちの小学3年生の息子は現在通常学級に在籍しつつ週2回を通級指導を受けています。

この通級という存在は親子共にとてもありがたく、助けになっています。

通級って何?

通常学級に在籍したまま、特別支援教育を受けられる学級のことを「通級学級」と言います。

特別支援教育といっても情緒・学習障害など子供によって必要な支援はさまざま。

その子に合った個別や少人数のグループで指導をしてもらえる場です。

 

週1〜8時間まで選択可能。ただし、周囲を見渡すと現実的には教員数とのバランスで週に2時間程度の子が多いようです。

息子は現在も週2時間お世話になっていますが、親子共に通級という存在があって本当によかったと感謝しています。

 

通級に通ってよかったと思うこと

1年生の5月から現在(3年生の夏)まで通級に通いつづけてよかったことを書いてみたいと思います。

通級のここが良い①「繰り返しで自信をつける」

発達障害児は決まった流れで物事を行うと安心という子も多いと思います。

通級の時間では何をやるかが明確。見通しを持って学習ができ、毎週ある程度同じ流れで積み重ねをすることで「できる」という自信になっているようです。

 

息子が通級に通い始めて最初に行ったのは、当時最も苦手としていた手先の巧緻性を高めるトレーニング。

点つなぎやマスコピー(空白のある左右のマスに数字を入れていく)・大きなプリントでひらがなの練習などを毎回行っていましたが、繰り返すことでコツをつかみ、自信とスピードを身につけていきました。

 

毎回の記録は丁寧にファイリングをして、1年分まとめて最後に保護者に渡してくれます。

こんなにがんばってきたんだね。最初の頃の自分と比べてどれだけ積み重ねて成長したか、親子共に実感できます。

通級のここが良い②「個別に柔軟に指導内容を変えてくれる」

通級には決まったカリキュラムはありません。

その子によって支援計画を決めて何をやるかを変えていきます。

 

例えば、学習の理解が困難な時期は、かけ算の補充を行いました。

特性上難しい日付や時間の概念についても丁寧に取りくんでくれました。

希望によりビジョントレーニングも行ってくれています。

情緒が荒れていれば安定をはかるプログラム(チクチク言葉って何?)。

コミュニケーションの勉強もしました。

 

親や担任と話をし、今現在の困りごとにも柔軟に対応できるのがとても良いです。

通級のここが良い③「専門家と相談できる」

通級指導の先生は特別支援の専門家です。

子供への接し方、指導内容。参観の時に見ているだけでもとても勉強になります。

 

学期に1度は、個別に1時間ほどの面談を行います。

発達障害児の子育て。悩みも多いけれど、なかなか相談する相手もいない。そんな中、子供の過去・現在・未来を一緒に真剣に考えてくれる専門家の存在は、親にとってもとてもありがたいものです。

 

「◯◯くん、こんなところをよく頑張ってますよ」「お母さんもよく頑張ってますね」そんなあたたかな言葉で救われることもあります。

通級のここが良い④「褒めて・認めてもらえる場所」

息子は特に1年生の頃、通常学級で自分だけができないという思いが強く、自己肯定感が著しく下がり情緒が荒れて言葉や態度が悪くなっていました。

そんな時も通級の個別指導の場では、まずゆっくりと自分の言葉を聞いてもらえます。

通級の先生に対しても荒れた態度をとることもありましたが、それも丁寧に受け止めていただいていました。

 

この場所はホッとできる、この先生は僕を褒めてくれる

 

自暴自棄になってもう学校をやめたいと不登校ぎみになった時も、通級だけは行ってもいいよと言っていました。

学校の中で教室とは違うもう一つの居場所があるのは、とても貴重です。

 

通級のデメリットは?

いいことばかりを書きましたが、デメリットについて考えられることを私が通級を受ける前に考えていたことをもとにお話しします。

通常学級の授業についていけなくなる?

ただでさえ一斉授業についていくのが大変なことが予想される発達障害児。

通級で1時間抜けてしまうと、次の授業はちんぷんかんぷんでは・・?

 

うちはこの心配については杞憂に終わりました。

特に通級開始時の頃、息子は授業にほとんど参加できていない状態。だから、1時間抜けることなんて大した問題ではなかった。それよりも個別にやらなければならない大事なことがあったんです。

担任の先生のフォロー力により負荷はかわる?

1年次の先生は、国語・算数の時間に当たらないようにできるだけ配慮してくださいました。2年次の先生は、抜けた時間にどんなことを行ったかの連携がとても上手でした。ありがたいことです。

やりやすさは担任の先生のフォローによって変わってくるのかもしれませんね。

担当の先生との相性と先生の力量?

1対1のコミュニケーションなので、担当の先生との相性が合わない可能性もあります。

うちはとても優秀で愛情に溢れた先生と出会い満足していますが、ラッキーなのかもしれません。

 

もっと多くの発達障害の子が通級に通えるように

これだけ書くと、通級ってなんて素晴らしい場所!と思いますが、今の私たち親子の環境はかなり恵まれたケースだと思います。

学校内に通級がないと、とても大変!

仕事を諦めた親も…通級指導への送迎「大変」 往復1時間半以上も 発達障害などの児童生徒対象の教室(西日本新聞:7/23)

上の記事にあるように、通級学級が在籍校にない場合は親の送迎で通級学級がある拠点校へ送迎する必要があります。

親の負担はもちろん、子供も1時間の通級を受けるために前後の2時間も通常学級の授業が受けられなくなる可能性があるのです。

1時間の指導のために週に3時間抜けるとなると…考えてしまいますよね。

 

学校内にあることで、親も子供も負荷が下がる

息子の学校では学校内で通いやすいこともあり、クラスでもわりと多くの子が通っています。

通級で抜けることが特別なことではなく「行ってきま〜す」「ただいま」と気軽に行けるというのもいいところだと思います。

そして通級の担当の特別支援教諭と子供の担任の連携が密に取れることもメリットです。

 

子供ではなく教員が巡回。「特別支援教室」が全国に広がることを願います

東京都では平成30年度から都内全小学校で、子供たちが動くのではなく教員が巡回するという形の特別支援教室の設置ができました。

これによりずいぶんと通級に参加できる子供たちが増えました。

私の東京都の知り合いでも、この制度を受け今年度から通級を開始した子が何人もいます

 

専門の先生の数が足りない、負荷などいろいろ課題はあるのだと思いますが、通級は発達障害の子にとってとても大切な場所だと思いますので、早く全国にもこの仕組みが広がればいいなと願っています

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